Sannkai三回 · THE THIRD VISIT
日本語2026-06-21

台中の夏だけの味:第二市場で飲む、消えかけの麻薏湯

麻薏(マーイー)は台中でしか作られない黄麻の若葉スープ。6月から9月が旬で、第二市場の林記は朝6時開店・売り切れ終了。外国語の旅行記事にはほとんど登場しない、台中人のソウルフード。

台中の夏だけの味:第二市場で飲む、消えかけの麻薏湯

台中に来て、何を食べましたか?

春水堂のタピオカミルクティー、逢甲夜市の屋台、宮原眼科のアイス——多くの観光客が同じルートを辿ります。それはそれで台中の楽しみ方です。

でも台中の人たちが夏になると必ず食べるものが、外国語の旅行記事にはほとんど登場しない。麻薏湯(マーイータン)という、深緑色のスープです。

台中の夏は、一杯のスープから始まる

麻薏(マーイー)は日本語に訳しにくい食材です。黄麻(ジュート)の若葉——台中市でのみ栽培されている、6月から9月しか手に入らない緑の葉っぱ。

調理工程は手がかかります。葉を摘んだあと、丁寧に揉み洗いして苦味を抜く。それから長時間煮込む。深緑色の濃いスープに、さつまいもと小魚を加えて仕上げたものが麻薏湯です。

台湾のスープの種類は多い。でも麻薏湯だけは、台中以外でほとんど食べられない。外国語メディアでも記事がほぼない。夏になると台中に来て飲みに行く——そういうスープです。

作れる店が年々減っています。手仕事が多くて効率が悪いから。それでも第二市場には今も専門店が残っています。

第二市場は1917年、日本統治時代に「新富町市場」として開設されました。当時は台中在住の日本人向けの高級食材市場だった場所。今は台中市民の朝食を支える市場として、三民路二段87号に構えています。

第二市場の麻薏タイムテーブル

林記古早味麻薏湯は朝6時開店。売り切れ次第終了——午前中にほぼ完売します。9時前には市場に入っておきたいです。

麻薏湯の価格は40〜50元(約170〜210円)が目安。トッピングや小皿を加えても、ひとり100元(約430円)以下で収まります。

阿娥点灯麻薏も同じ市場内にある麻薏湯の店。林記が売り切れていたときの選択肢として知っておくと安心です。

山河魯肉飯(シャンフー・ルーローファン)は朝5時半開店、閉店は15時、水曜定休。豚の脛肉か三枚肉をじっくり煮込んだルーローファンで、ミシュランに3年連続で掲載されています。

山河には行列ができます。休日の朝8〜9時は特に長い。時間に余裕を持って行くか、平日を狙うのが現実的です。水曜日は閉まっているので、旅程を組む前に確認してください。

木子餃子茂川肉圓も第二市場内の地元人気店。1日で全部回るのは難しいので、何を優先するか決めてから市場に入ると動きやすいです。

第二市場から少し歩いた繼光街(ジーグアンジエ)周辺には富貴亭当帰鴨麺線があります。創業60年の老舗で、漢方スープに麺線を合わせた一杯。麻薏湯とは別系統のローカルフードですが、台中の朝食文化をもう一歩深掘りしたい人には寄り道する価値があります。

アクセスと実用情報

第二市場へのアクセス

台中駅(台湾鉄道)から徒歩約10分。高鐵台中駅からは在来線に乗り換えて約15分。住所は三民路二段87号です。

市場の清潔感

日本のスーパーや公設市場と比べると、床が濡れているエリアや屋台の油煙など「昔ながらの市場」の雰囲気があります。清潔に保たれてはいますが、フードコートのような環境を期待していくとギャップを感じるかもしれません。

言語とオーダー方法

日本語メニューはありません。指差しかGoogle翻訳のカメラ機能で対応できます。「這個(ジェーグー)」(「これ」)と指差すだけで注文が通ることも多いです。

支払い

市場内の小さな店は現金のみが多いです。台湾元(特に小銭)を多めに用意しておくと便利です。

訪問タイミングまとめ

  • 林記古早味麻薏湯:朝6時〜、売り切れ次第終了(10時以降は望み薄)
  • 山河魯肉飯:朝5時半〜15時、水曜定休。行列あり
  • 第二市場全体:午前中が活気のある時間帯。昼過ぎには閉まる店が増える

参考資料

関連記事

Sannkai ニュースレター登録

台湾の在地情報を毎週お届けします。

スパムはありません。いつでも配信停止できます。